の才能は四方八方に伸びたり折れたり枯れたり。

気がつけば10月。

「暑い暑い」とわーわー言っていいたのもほんの1ヶ月くらいだったと思うとその暑さとて名残惜しく思えた9月。随分と涼しくなってきて枯葉も随時舞い始め、我が家のベランダは落ち葉の絨毯が出来つつある。

9月に入り仕事は週3、4日出勤して週3.4日は好きなことをするというコロナ渦以前の生活に戻った。職場の人たちからすれば僕は週休3日という認識になると思うのだが、人に仕えていないだけで人間として休んでいるわけではなく、屁理屈を言えば書いて字の如く働いてはいる。もちろんぼーっしたり、昼寝したり、異様に落ち込んだり、のんびりすることも今の自分には必要不可欠なので案外時間に追われていたりもする。あれもしたいし、これもしたいし、あそこにも行きたいし、体も休めたいしとそれなりに忙しくしていた。


9月の中頃には元メンバーのフクノスケが僕らとふた回り以上も若いアシスタントのゴウ君を連れて撮影しにきた。


当初、そんなつもりもなく久々にフクノスケとのんびり近況や映像のこと音楽のことを話するだけのつもりで誘ったのだが、フクのスイッチが入ったもんで二日間、何かを撮影していた。演奏風景はともかく、その他の映像に関してはフクにしかわからない何かを撮り続けていた。そんな中でも一緒にBBQしたり呑んで語ったりと久しぶりにクリエイティブな話や行きすぎると嵌ってしまいそうな深く重い話なども出来てとても楽しかった。

フクの脳内は一緒にmothercoatをやっていた頃と寸分変わらずとっ散らかっていてその散らかり具合が自分の脳内の有様とリンクして無性に愛おしく定期的に会いたくなる。フクはそういう存在である。フクの才能は四方八方に伸びたり折れたり枯れたりし続けているからきっと色んな人と出会う中で突如物凄い花を咲かせそうな予感が僕はしている。

アシスタントのゴウ君との会話の中で最も興味深かったのは彼は怒ることがないらしい。

僕も近年は怒りの感情がほぼほぼ皆無(かつては慢性的に怒っていたというか、怒るべきことがあった方がいいと思っており人間関係も含め波風を立てることで感情のアップダウンを図りそのパワーを利用して作品作りをすることに慣れ親しんでしまっていた。また時として小暴力を昭和の美学的な観念により肯定してしまっていたことは大いに反省。)に近くなってきているが、それでもイライラしている状態はあり、もしそこに怒って然るべき対象が現れた時に必要以上にぶつけてしまわないように気をつけないととは思ってるのだが、彼は気をつけるも何も怒ることがないのである。

実際に触れ合っている中で彼の佇まいや言動から邪気めいたものを一切感じることがなく、今の若い世代と一括りにすることは出来ないが、感情穏やかな人達が僕らの世代よりも増えてきているのではと思うと少しずつ平和が近づいてきてる気がして嬉しかったりもしている。

そんなゴウ君の映像作品は切り口が独特且つ和やかな皮肉を盛り込んだ作品が多く、僕好みで彼の未来もとても楽しみである。


そんな二人が撮影編集した演奏風景の方は近々公開できるかもなのでアップしたら和やかに観ていただけたらと思ってます。


まだ書きたいこともあるのだけれど、集中力と体力が嫌になっちゃうくらい著しく低下気味な今日この頃。またの機会に。


GD

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