幸先GOOD
今日、実家のある神戸から帰ってきた。ライブの余韻に浸らせてくれない実家のあれこれに奔走し
(そのことはまた改めて気力があれば書き留めておこう)疲れているのに何故だか興奮して眠れない
数日であった。細かい記憶ではなく数年ぶりに出ただろうアドレナリンが僕をそうさせているのだろう。
10日の朝には大阪に着いていた僕らは、いくつかの神社巡りなどをし、げんきスパイスカレーKIKIさんで昼食を済ませ、入り時間の1時間半前には箱に到着、搬入と万事順調にことは進んでいた。
そして揚々とリハの準備に取り掛かった瞬間、万事順調に穴が空き、顔が見る見る青ざめていった(自分では見えないが)。持ってきたはずのキーボードスタンド(2段式使用)がどこにもなかった。玄関に立てかけたまま置いてきてしまったのである。熟練の演奏者であればこんなことで狼狽えないのは100も承知であるのだが、まだまだ自信が未発達な段階の僕は座り慣れたニトリの折畳み椅子まで持ち込んでいる程、自分の手足と機材との距離を最もやり慣れた位置にする必要が久々にステージに上がる僕にはあったのだ。完全に僕は狼狽えていた。必死に取り繕いながら箱のスタンドを借りセッティングを始めるも、あらゆるケーブルをインプットとアウトプットを逆にさしてしまっていたり、サスティンペダルをアウトプットの位置にさしてしまっていたりとバンド始めたてでもやらかさないミスを連発していた。それと同時刻、目の前のトキロックも音作りというか音の聞こえ具合に懸念を隠せない顔をしていた。そのことに対して手助け耳助けしてあげる余裕を僕はその時は持ち合わせておらず2段目の機材群が遠いことでマイクスタンドとの折り合いがなかなかつかず、キョンシーのようなフォルムで歌っている自分に悪寒を走らせていた。いろいろとよくしてくれるPAのオギノ君には便宜上、音についての要望を口にしていたが、音のことは正直なところどうでも良く、キョンシースタイル(スタンディングで弾きながら歌う数曲であるが)でどう乗り切るかという懸念を抱えたままリハは終わった。二人でサンマルクカフェに行き、あたたく甘いものを飲んで心を整えた。思いの外、心は整っていった。ここ数年の果たして最後までできるだろうか?であるとか、トキロックが途中で倒れたらどうしよう?だとかというものが全くなく、キョンシースタイルであろうがなんであろうが心置きなくステージに立てるということがあまりに感慨深く、心の平安を取り戻すことは驚きに容易であった。
僕らは小さなことで挫けるにはあまりに元気になってしまったのだ。もしも今、しんどい思いをしている人がいて、どうやって元気になったんですか?と尋ねられたら、10分程思案したふりをした後、とにかく僕らが受けてきた教育や今の日本社会の仕組み、更には人としてあるべき姿だと捉えられてきたことに反する程に休んだからだよ とふざけた顔して答えるだろう。休息は元気の源であり、その休息に寛容であった音楽仲間や僕やトキロックの古くからの友人、家族は宝であると実感してます。ほんとうにありがたかったし、今も進行形でありがたい。
NeeUもthe sankhwaもneonsignも休んでた僕から見たら見上げてしまうようなクオリティーの演奏で
素晴らしかった。the sankhwaのカネコとは彼が10代の頃に僕らのライブで知り合ってからの付き合いで以前は僕の勝手な視点で弱々しさが魅力であったのだが、随分とたくましくなって立派なフロントマンになってることが嬉しく、誇らしくもあった。最後はやはり好みになってしまうが進化していってる点においても音の鳴らし方においてもやっぱりneonsignには惹かれるものがたくさんあり、ビール飲み踊りながら見るneonsignはただただ楽しかった。
僕らのライブについては特筆して書くようなことは何もなくそこにいた人がそこにいた人だけの何かを感じて貰えたと思えるライブだったように思う。
その割に秘めやかな自信が芽生えたのは完全にみなさんのお陰であります。
まだ再開したばかりでまだ見てない人は気にして見にきて欲しいなと心置きなく思えてるので
今年、この先の進化も踏まえどうか会場に足を運んで貰えたらなと思ってます。
SET LIST
1.APOLLO
2.PARADISE
3.wednesday
4.CLAMCALM
5.SPICE WORLD
6.考エル人
打ち上げは気づけば朝方まで、僕が起きてたのも奇跡に近いけどトキロックも普通に呑んで人と話をしていてその時間は至福の時としか言いようがなかった。
それを(多分)許してくれてるタキイさんや、率先して司ってるpara-diceヤスイさんはじめスタッフの皆さんに感謝です。para-diceは人良し、音良し、お香とか焚いてて匂い良しなんだけど、人が入ると見えないっていうのが視界だけが悪いのが、、、って言ったら、ヤスイさんが「せやねん、だからステージ前、下に掘ったろかな思てんねん。」って言ったのが僕は単純に後ろに段をつけて上げて極小劇場的なイメージを提案しようと思ってただけに印象的で、掘っていいなら休みとって掘りにいきたい。
gigadylan
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