冷えとり界へ片足を突っ込む。

「4枚!!?」

咄嗟ではあったがここ1ヶ月で最も感情豊かに声を発せた瞬間であった。



25年前、実家を出てからずっと3足1000円くらいの靴下を買って生きてきた。破け過ぎたら、汚れ過ぎたら、伸び過ぎたら捨ててまた買って。

そこに特に疑問も抱かず、メーカーや素材にこだわることもなく。


我が家はトキロック(妻)を筆頭に良い(この良いに関しては日頃から夫婦間の議論が絶えない)ものを長く使うブームが到来しており、そのブームの波はついには靴下をも飲み込むこととなった。

ことの発端は体は基本的には冷やさない方がいいという耳寄りな情報を数年前から得ていて、その中でも特に足は冷やさない方がいいというにわか信じがたい情報を数年間温存してのだが、ここらで鵜呑みにしてみるかという軽いノリで秋口から足裏カイロを張りはじめたことで始まった。

1週間ほど貼り続けた時に、もしや暖かい靴下を履けばそれで事足りるのではないかというアイデアが浮かび生まれて初めて急激かつ急速に暖かい靴下が欲しくなった。翌日、勇足で前橋のSMARKまで車を走らせたりもしたが、お眼鏡に叶うような靴下には出会えず、やはりネットか、ということで漁りはじめる。

モンゴル製の羊、ヤク、ラクダのウール履き比べセットなるものに目を奪われる。自分はなぜかモンゴルにめっぽう弱い。

おそらく小学2年生の時、"スーホの白い馬"の音読を先生に褒められたという記憶がそうさせているのだろう。

3足4680円。自分の感覚から言うと高価なものであるがモンゴルの靴下を履いてみたい!ステップ気候の香りを嗅いでみたい!を抑えることはもちろん今の僕には出来ず、10月〜4月を3ローテーションで履いて3年持てば

安い買い物だとマインドコントロールし購入する。


時を同じくして、トキロックも彼女なりの温かい靴下と向き合っていた。

そして彼女が遠慮がちに言う「これどうかな?」

彼女は良くも悪くもとにかく素材に必要以上にこだわってしまったり、コンセプトに共感し傾倒してしまう傾向にあり往々にして必要以上に高額なものを選択してしまう懸念から

「いくらくらいするの?」と尋ねる。

「4足 5000円くらい」とトキロックが言う。

自分のこともあったので案外、お手頃だなと安堵する。

「いいじゃない、買っちゃいな」とサイトを見る。


そして、冒頭のセリフとなる。


冷えとり界の住人たちの間ではスタンダートスタイル?

久しぶりにカルチャーショックを受けたという表現をしても差し支えないほどの衝撃に目が点になったように思えた。

今まで、1足履きでもそれなりに暮らしてこれたのは何だったんだ?

急に明日から4倍に!?

本当に4足も重ねないと冷えってとれないものなのか?

自分の中の凝り固まった靴下の観念的概念がぐるぐるする。

トキロックが、我が妻がこの先、冬は毎日4足の靴下を履く人になるということがいったいどういうことであるか?(ちなみに夏場は2足履きになるらしい。)

今、履いている靴はことごとく入らなくなる。トキロック曰くサボを履くという。冬場にサボ? 本末転倒ではないのか?

話し合いが始まる。

人類が宇宙旅行に行こうとしている時代に、靴下を4足重ね履きすることくらいで驚いてしまっている自分の器を宇宙からという体で眺める。

妻が靴下4足重ねたその足で次の1歩を踏み出すことを応援しない夫であってはならない。我が家の冷えとり冒険は今始まったばかり!

さあ今こそ靴下を4足重ね履いてみようではないか!!!!

とは、ならない。

話し合いの末、とりあえず1セット試してみよう、しかしながらうがった見方で履いてみて欲しい。魅力的な文字情報を鵜呑みにするとことでかかるバイアスを最小限に抑えて履いてみて欲しいと懇願する。

数日後、お互いの靴下たちが続々と届き、我々はついに冷えとり界に足を踏み入れることとなった。

僕自身は届いたその日から羊→ヤク→ラクダの順で履きはじめている。

結論から言うと今のところ最高であり最適であり最新である。

特にラクダは匂いが牧草地的な匂いというのかこれがラクダの匂いなのかわからないがでずっと嗅いでたくなる。

トキロックの4足重ねについては履き心地や使い勝手、履き回し方等々、

感想を求めたものの、あまりに複雑な答え過ぎたので後日、トキロック自身の言葉と文で記事にしてもらうことにした。

そんな中、今朝方トキロックは選択の兼ね合いで履き回しに困っていたので、試しにどれだけ僕の履いているモンゴル製の靴下が素晴らしいかを知ってもらいたいという思いと1足で事足りるのでは?という提案を兼ね、お気に入りのラクダを今日は履いてみてもらっている。


長々と書いてしまった。

何故、ここまで冷えとり靴下に特化した記事を、、、と自分でも?である。穏やかなる日々の中で感情がぴくっとなった唯一の出来事がこれだった。

恵まれた日々である。



早く、ライブやりたい。

波を風を、時折感じたい。



GIGADYLAN


▲MOTHERCOAT LIVE▽

チケットのご予約はticket@mothercoat.comまで

お名前、公演日、枚数を宜しくお願いします。

① 11月27日(土)稲毛 K's Dream B1

act: camellia/Genius P.J's/MOTHERCOAT

② 11月30日(火)池袋手刀

act: about tess/GREEN MILK FROM THE PLANET ORANGE/Jun Izawa from LITE/DJ: なるけしんご/MOTHERCOAT

③ 12月26日 (日) 京都nano

act:踊る!ディスコ室町/MOTHERCOAT

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